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PINE TREE TRANSLATION

Diary

 

Freaks and Geeks2016.08.09

見れば見るほど、どつぼにはまるドラマの話。

“Freaks and Geeks”(フリークス学園)は、1999年放送のアメリカの80年代の学園ドラマ。学校のヒエラルキーの最下位に位置するFreaks(不良)とGeeks(オタク)。どちらにも属さない秀才の主人公Lindsayと4人のFreaks、3人のGeeksが物語の中心になって、学校や家族のことが描かれている。批評家の評価は良かったみたいだけど、視聴率が悪く1シリーズ(18話)で打ち切りに。でもカルト的な人気があって2011年にはreunion(同窓会)があったり、製作総指揮のJudd Apatowはじめ、現在個々に活躍している俳優たちの最初のドラマだったりで、色々な視点から愛すべきドラマです。

回を経るごとにそれぞれのキャラクターに愛着が湧いてきたので、記しておきます。

Lindsay Wier(リンジー):主人公。秀才で学校の数学選手(mathlete)。Geeksの弟をもち、Freaksとつるむようになって色々巻き込まれる。「いいこちゃん」と揶揄されるあたりがなんだか自分と重なる。リンジーを演じるLinda CardelliniがNew GirlでJessのお姉ちゃんだ!と知った時の衝撃。最近ははDaddy’s Homeにも出てて「あ」となる。ERにも出てたみたいやけど覚えてない…

Sam Wier(サム):リンジーの弟。Geeksその1。小さくてひょろくてGeekなのでいじめられっ子。色々知らないので純粋。2011年のreunion見たらアメフト?ってぐらいがっしりになってて、かわいいサムはいずこ・・

Neal Schweiber(ニール):サムの友達。Geeksその2。父親が歯科医でボンボン。その父親の浮気に悩む。妙に大人びてるこどもおじさん。2011年のreunionではサムと対照的に変わってなさすぎてびっくりする。

Bill Haverchuck(ビル):サムの友達。Geeksその3。メガネがぶあつくて長身ひょろひょろ、目も口もなんとなく常に半開き。母子家庭(母親は元イケイケで美人)でピーナッツアレルギー。ぼーっとしたでくのぼう的な外見なのに批評や意見が的を得てたり、メガネとったらきれいな顔してたりというギャップのせいか、個人的に好きなキャラクター。ピーナッツアレルギーの回と母親の恋人の回でさらに。演じるMartin StarrがSilicon ValleyのGilfoyleと知った時の衝撃!New Girlにも1話出てる。

Daniel Desario(ダニエル):Freaksその1。たぶんイケメン不良なので自信ありげなものの、好きで頭悪いんじゃない、と将来に悩んだりもする。つねにダルそう。James Francoは、キャストの中で一般的に一番知名度高いんじゃないかしら。

Kim Kelly(キム)Freaksその2。ヤンキー女子。ダニエルの彼女。かなり猛獣感あるけど、実は繊細。リンジーにも最初はかなり当たりがきついものの、徐々に打ち解ける。とはいえ、機嫌が悪いとやっぱりきつい。一番その後の作品で「あの人か!」とピンとこないけど、結構見たことある作品に出てる。

Nick Andopolis(ニック):Freaksその3。一番ワル感はないけど、ヤク中気味のドラム男子。ちょっと夢見がちでイタい。Jason Segelも、やっぱりコメディを中心に色々出てるけど個人的に「あ」となったのは、Camelon Diazの「Bad Teacher」。

Ken Miller(ケン):Freaksその4。騒いだり派手にヤンチャしたりはしないものの、悪態つきで捻くれ者。たぶん色んなことを「くだらねえ」と思っている。が、初めて好きな子ができたりもするシャイボーイ。Seth Rogenは好きな俳優さんの一人。今や自らが脚本や監督やもする。Freaks and Geeks直後から大人たちに混じって脚本業もしていた模様。

FreaksもGeeksも確かに日本でも「グループ」という形で存在するけど、アメリカほどのヒエラルキーってあるのかな。違う階級に属するもの同士の関わりがタブーぐらいの勢いがあるからこそ、そこの切なさとかがとても感じられる作品だと思う。その「階級」はたぶん、大人になればなくなったり逆転したりもするけど、自己形成の時期のものだけにそれに囚われ続けたりと、誰しもが思い出すと何か疼くものなのかもしれません。あとは、子どもの不自由さ、世界の狭さのなせる技かな。

他にも、あの人もこの人もと「ウォーリーを探せ」的な楽しみのあるドラマです。