Focus and Wavelength2020.10.25
音楽家・津田貴司さんのインタビュー本刊行記念のトークを聞きにiTohenへ(そういえば年始以来)。対談相手は浩伺さん(美術作家)と鯵坂さん(iTohenオーナー)。
もともと何か響き合っている部分があるから、あの場に居てたんだろうと思うのですが、心のどこかで思っていたようなことを言語化してもらって、自分の中の大事な部分が浮き上がりかけた感じでした。静かに、でも和やかに進むトークでふと(久しぶりに)自分が皆さんと一緒にそこに居ることが不思議な、でもとても幸福な気持ちになったのでした。
「焦点を合わせる」ことについて。浩伺さんの絵にしても、津田さんの音にしても、受け取る側の焦点や切り取り方があって、焦点を合わせたり、耳をすまして何かに気づいたり浮かび上がったりする感覚が大事なような気がしました。私の中ではそれがアートを鑑賞することかなと思ったり。
何度か言うていますが、作品と対峙するとき、自分と作品との波長をみる感じがありまして。比喩ですけど。「合う」かどうかもありますが、どう響き合ってるかを感じているような。波長計でいうと、ピタッと合うものもあれば、ぶつかり合って1本になるものもあったり。自分が乱れたり閉じたりしてなければ、どんなものとも何かしらの響きあいがみられるけど、なんかざわざわして落ち着きどころがない時は、自分が乱れてることが多い気がします(まあ、それがわかるのも大事)。「作品と対峙するとき」と言いましたが、作品に限った話ではないのかもしれません。
言語でも非言語でもストンときたり、腑に落ちたり、何かに気づいたり、心地よかったりすると幸せで、昨日はそんな時間でした。
「危機感」についても、鯵坂さんが言っていたように「働くこと」「一旗あげること」「抜きん出ること」への危機感がなくなってきたのはとてもよかったなあと思いました。特に鯵坂さんやもっと上の世代の方がそういう考えを持てることは、大きい。仕事に対してもそうだけど、人生のあらゆることについて、私たちは知らない間にストーリーをたくさん聞かされているのだ、という気づきも最近あったので。もちろんそれで難を逃れることも、幸せを感じられることもあるけど、それによる息苦しさはどんどん無くなったらいいなあと思います。逆に、自分が息苦しくなることへの危機感は持っていてもいいのかな。
きれいにはまとめられませんが、とりあえず感じたことは記しておきたいと思ったのでよし。
iTohen前にはとても久々にシャムアさんへ。フード×写真×デザインでサンドイッチの写真展をしていて、特別メニューをいただきました♡サンドイッチ好きには幸せの空間。
関係あるようなないような、「英語」も「レッスン」も「翻訳」も間口が広いので、ちゃんと自分のスタンス・芸風(?)を言語化しておきたいなあとも思うのでした。